施工事例

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2025.10.04

ミツビシのアイ

コンロッド曲がる

朝の通勤中に突然、バックミラー越の風景が真っ白に?
愛車のマフラーから排出された白煙である事が分かり自宅へ帰還。
お客さまから連絡が入り、そのままレッカーで当方へ入庫。

先に結論から述べるとPCVバルブが破損「寿命」した事で、エンジンの内圧が上昇。エンジンオイルが1番シリンダー「燃焼室」へ流入しウォーターハンマー現象が起こりコンロッドが曲がってしまった症状です。

ダイハツのEFエンジンでブローバイガスの通り道が炭化物による詰まりによって内圧が上昇。
圧力の逃げ道としてタービンの軸受けからオイルと共に発散される事でマフラーから大量の白煙が排出される。
その昔、スズキ車では見た事の無いトラブルだったので記憶に残っていました。

タービン軸のガタが少なかったので、タービン自体の不良というよりは、EFの様にエンジンの内圧上昇によるトラブルだと想像したのですが、スロットルボデー回りに溜まったオイル量がタービンの軸受けだけでは間に合わないと感じるほどの大量ぶり。
果たしてどこからこれだけのオイルが流入して来たのか?


その答えはエンジンの傾きにありそうです。


インマニよりも高い位置にある様に見えるタービン。
そしてタービンの軸受けを潤滑した後にオイルパンに戻すためのパイプがどう見ても水平に見えます。
どうやら内圧によってオイルパンに戻りづらくなったオイルの大半がインマニへ流入してしまった感があります。

多少の打音が出ていたので分解して確認しましたが、そうでなければ判断出来ない位、アイドリングが安定していたのは凄い事です。

という訳で分解していきます。


エンジン&ミッションを降ろす選択もあったのですが、タイミンブチェーンカバーとオイルパンが外しやすい状態で搭載されていたので、このまま分解していきます。






この時はまだ直す事が確定ではなかったのですが、そうなっても良い様に部品一つ一つの状態をチェックしながら分解していきます。








インジェクター。
アルトのモノよりだいぶ小型です。どちらかと言うとバイクの隼用に近いです。
この時点ではコンロッドが曲がっている事を知らないので、エンジンブローによる白煙と打音の可能性もありました。
もしピストンが割れていたらインジェクター不良の可能性が高いです。










とんでもない量のオイルが流入していたのに普通にアイドリングを繰り返していたスロットルボデー。


インマニが外れエンジンがお目見えしました。


ウォータポンプは要交換の様子です。


1番の入り口。
分かりづらいですがオイルでベチョベチョです。




2番と3番の入り口。
ほぼほぼ乾いているのでダメージは無さそうです。
3番の入り口の下、写真で見ると左側に穴の開いたプレートが装着されていますが、この穴にPCVバルブが装着されています。
認識していれば、インマニが装着されていても視認出来るかも知れませんが、パッと見える場所ではありません。


ヘッドカバーが外れました。
15万㌔のエンジンとは思えないほどのキレイさです。
さすがモチュールと言いたいところですが、お金を掛けて維持して来たお客さまの愛情です。
タービン軸受けガタの少なさと言い、まだまだ元気に走れたはずなので、本当に残念なトラブルでした。




本当にキレイなエンジン内部です。




タイミングチェーンとカムを外しヘッドを降ろします。




バルブのトラブルでは無いと思っていましたが念のため分解して確認します。


お目見えしましたピストンヘッド。


1番シリンダー。
傾いて搭載されているので下側にオイル溜まりがハッキリ見えます。




2番と3番は良さそうです。




バルブは良さそうですが・・・


1番のピストンとコンロッド。
見事に曲がっています。


オフセットされたみたいに曲がっています。
見た感じF6AやK6Aと比べると細いです。




かじったりはしていると鉄粉が凄いので、そういうトラブルは起きていない様に見えます。

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