施工事例

2025.05.30
ケンちゃんのワークス
フューエルポンプ交換
今回はRS/Rです。
突然、ポンプ音が消え始動不能に陥ったワークス。
何かの拍子に復活したらしく運転しての入庫。
明らかに異音を発するポンプ交換に取り組みました。
タンクを外し洗浄後、ポンプを確認。
普通に走行していたのに駄目になるポンプは私が知る限り、純正ではないポンプで取り付け方法がクランプ式のモノばかり。
何年も放置された純正ポンプが駄目になるのは何度も見て来ましたが、今回の様に駄目になる純正は一度も見た事がありません。
一定の回転で回り続けるフューエルポンプ。
純正で電源回路にリレーが採用されている事からも常に一定の電力、つまり一定の回転を維持させたいコトが分かります。
当然、燃料の供給不足によるエンジンブローを防ぐ目的が一番にあると思いますが、私的には寿命にも影響があるのではないかと考えています。
放置せずに動き続けて来た純正ポンプが長寿命なのは一定の回転で回り続けているからだと思うからです。
俗に言う大容量ポンプ。
説明書には何ミリ以上の配線を使用してくださいと明記されている様に、純正ポンプよりも多量な電流を必要としています。
純正同様に安定供給が一番の目的だと思いますが、ここをしっかり守れないとポンプの回転は、必要以上にエンジン回転や電気負荷に反応してしまい、一定の回転を保つことが出来ない様に感じるからです。
他人に左右されずに自身が快適と感じるペースであれば、体力の続く限り走り続ける、歩き続ける事が出来るのと同じ発想です。
一定の回転に続く長寿命の秘訣は発熱量の違いです。
熱は性能を下げるだけでなく寿命も縮めると思うからです。
冷却効果が高そうなガソリンに全身が浸っているので、快適に回っている様に感じますが、いつでも満タンでは無いので露出している時もあります。
また大容量であるほど、使い切っていない時のリターン量が多いはずです。
リターンパイプだけでなく、ポンプ自身にもリターン能力が備わっているため、温いガソリンが排出されています。
そして最後が振動です。
純正は結構な厚さのゴムによってブラケットにマウントされています。
これって外的な振動から身を守っていると思っていましたが、実は自身が発生させている回転振動を打ち消しているのではないかと思う様になったからです。
回転している以上、振動がゼロなんて事はあり得ません。
微細な振動でも受け続けていれば寿命は確実に縮まるはず。
ブラケットとクランプしてしまうと自身が生み出している振動をひたすら受け続けるだけでなく、ブラケットに伝わっている違う周波数の振動も受けているのではないかと想像出来るからです。
ダートラの様な振動の多い遊びをやっていると、振動はヤバイモノであると理解出来ます。
一定の回転数で回り続けられる配線を作り、常にガソリン満タンでポンプを冷却しつつ供給量に見合う熱い走りを常に披露(笑)、そしてブラケットを加工して純正同様のラバーマウント化で振動を打ち消す。
ここまでやれば純正同等の寿命となる可能性がありますが、そもそも一般道で供給量に見合う走りが出来る時間など僅かなモノ。つまり大容量ポンプは、寿命が縮まる方向での使用方法でしか一般道を走行する事が出来ない。
それが私の見解なので、今回は仕様からもケンちゃんが用意したR06A用の大容量ポンプは不必要と判断。
F6A、K6A、R06A用の純正ポンプの中から、一番大容量のK6A用を在庫置き場から探し出して装着しました。
C系特有のカチンコチン化したフィラーホースを流用ホースで新品に。
ホースやパッキンにフィルタ、そしてネジ等も一新し完成。
これだけ純正の高寿命ぶりを語っておいて、すぐに駄目になる様なら在庫品がおぞかったというコトでお願いします(笑)
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