施工事例

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2025.06.28

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10-1 エンジンオーバーヒート修理

冷却水がリザーブタンクから吹き出してしまったとの事で相談を受け、27日にお預かり。
ポコポコと沸騰した様な音がヒーターコア内を通過している冷却水から聴こえて来るが漏れは見受けられないと聞いていたので、ほぼ間違いなくヘッドガスケットが抜けてしまっていると判断。
後はシリンダヘッド自体が歪んでいない事を祈りつつ作業開始。

当方が格安販売していた頃の一台でもあり、一度は本土を離れていたワークスが時を経て再び本土に再上陸していた事に驚きましたが、まさか再びお目に掛かれる日が来ようとは想像もしていませんでした。

予算の都合上、リアのサイドメンバーの補修のみで嫁いでいったワークスでしたが、外装は生まれ変わるもエンジン回りは手つかずの状態。
タイミングベルトも交換していないところを見ると、最初から長く乗るつもりは無かったのかも知れませんね。







フロントの右サイドメンバー。
エンジンメンバーが合体する部分なので2枚以上の鉄板が重なり合って強度を上げています。
水抜きの穴がメンバーに塞がれる「厳密には隙間が空いていますが」様な感じになっているので、水分が溜まり易い部分でもあります。更に重なり合っているので停滞するには持って来いの形状でもあります。長い年月を掛け、じわじわと腐食が進行し今の状態に至っています。



右に比べると腐食していない様に見えますが、間違いなく中空部は腐食しています。アルトに乗ると言う事は錆との闘いでもあります。



O2センサーもサビにやられています。



シリンダヘッドが外れました。



1番のピストンヘッドがまだら模様にキレイになっているのが分かります。



ヘッドガスケットの形状が歪になっているのが分かります。
ガスケットの寿命とも感じますが、ブーストの上げ過ぎで飛んだヤシマ号のガスケットは20万㌔超えだったにも関わらず、写真の様なボロボロ感は見受けられませんでした。
つまりガスケットの寿命は冷却水の管理によって左右される可能性が高いです。
冷却水路上を塞ぐガスケット部の色がさび色している事から、緑色のクーラントではなく、サビ水が回っていたと想像出来ます。

フレームもサビますが鉄ブロックであるF形のシリンダブロックもまた錆びやすいので、定期的なクーラント交換は必須作業です。














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