施工事例

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2024.06.13

サスペンションのお話

No.2 アルトワークスのスプリングバネレートと自由長

オーリンズのワークスプロからサーキット走行しないのなら現在のリヤスプリングのバネレート「3.1k」は高いと指摘。

2.0kのスプリングがスズキスポーツから出ていたはずなので、それを探せとアドバイスを受けたので、インターネットで公開されていた情報をまとめてみました。


スズキスポーツ4輪車高調「STEP-3」
フロントスプリング バネレート 10.0k 自由長 140mm
リヤスプリング   バネレート 8.0k    自由長 155mm

スズキスポーツ4輪車高調「STEP-2」
フロントスプリング バネレート 7.0k 自由長 140mm
リヤスプリング     バネレート 5.0k 自由長 155mm

スズキスポーツ2輪車高調「STEP-1」
フロントスプリング バネレート 5.0k 自由長 175mm
リヤスプリング   バネレート 4.5k 自由長 190mm

スズキスポーツコンフォート4輪車高調
フロントスプリング バネレート 3.5k 自由長 205mm
リヤスプリング   バネレート 3.0k 自由長 190mm

スズキスポーツコンフォート2輪車高調
フロントスプリング バネレート 3.5k 自由長 205mm
リヤスプリング   バネレート 3.0k 自由長 228mm

純正形状ストラット用 スズキスポーツローダウンスプリング「4WD用」
フロントスプリング バネレート 2.6k 自由長 281mm
リヤスプリング   バネレート 2.4k 自由長 265mm

純正形状ストラット用 スズキスポーツラリー/ダートラスプリング「4WD用」
フロントスプリング バネレート 2.4k 自由長 291mm
リヤスプリング   バネレート 1.9k 自由長 265mm


 ようやく辿り着いたスズキスポーツ1.9kスプリングでしたが、
車高調では無いダートラスプリング・・・

気を取り直して2024年6月現在も購入出来そうなメーカーのリヤ用車高調スプリングも調べて見ました。

KCテクニカ
リヤスプリング バネレート 5.5k 自由長 160mm&120mmの2種類

トラスト「グレッディ」
リヤスプリング バネレート 1.76k 自由長 195mm

シュピーゲル
リヤスプリング バネレート 4.0k 自由長 165mm

シュピーゲルさんはオプションにリヤスプリングが掲載されていたので、
バネレートや自由長の選択が可能か問い合わせしましたが回答は「✖」でした。

トラストさんの1.76kスプリングは、自由長が195mmと長いので、全長が短いオーリンズのアブソーバでは無理がありそうです。

 
 インターネットで調べた限り、既製品の2.0kスプリングを発見出来なかったため、昨日オーリンズプロと打ち合わせしたリヤセッティングの変更依頼をしなくてはならないのですが、そもそもサーキットを走らないのであればオーリンズなんか不必要なモノに感じた瞬間、過去の体験が頭を過りました。

カスタマイズオーリンズを装着するために、嵩上げされたエプロンパネル上にあるアブソーバ取り付け部と、リヤフロアを改造し室内に大きく張り出したアブソーバ取り付け部。

全てはダートラの改造車クラスで勝つために必要なストロークの確保だったと想像していますが、走行会での同乗のために、超高速ダートラ場として有名な丸和オートランド那須「今はつくるまサーキット那須」まで、わざわざ持ち込んだ理由が分かったのは同乗した時でした。

まるでGSXR1000に乗っている様な軽さに裏付けされた途轍もないスタートダッシュと一気に駆け抜ける加速力!

そして丸和ならではの高速コーナーから長い直線に突入するも、あっという間に次のコーナーが見えて来た衝撃的な景色の流れは、ハヤブサで最高速チャレンジしている時に通り過ぎる景色そのものでした。

このバイクの様な加速力を手に入れたワークスなので、車高調特有のガツガツが止まらないイメージだったのですが、スタート時の洗濯板路面をフラット路面の様な乗り心地でクリアすると、あっという間に速度が乗っているにも関わらず、全くアクセルを緩めないので、次から次へとやって来る凸凹路面はその都度ジャンプ⁉

その度にアッチコッチと飛び跳ねるので、尋常でない位の速さで操作するハンドルさばきでしたが、その一部始終を落ち着いて見れる位、しなやかに動き続けるオーリンズに感動の嵐でした。

まるでモトクロッサーの様なアグレッシブな動きに追従出来るのって、やっぱ2輪のショックをメインで作っているオーリンズの特権なのかも!


 そんなコト思い返していた私の結論は、もっと車高を上げてストローク量を増やし、オーリンズらしいしなやかな減衰をストリートで味わう!
 
先ずはお客さまと協議し、方向性を共有。
続いてオーリンズの担当さんにあらためて要望を説明。
その時に提示したのがオーリンズの既製品である、36ワ-クスのバネ。

オーリンズ4輪車高調「36ワークス」
フロントスプリング バネレート 4.0k 自由長 180mm
リヤスプリング   バネレート 2.5k 自由長 150mm

オーリンズ4輪車高調「HB21Sワークス」
フロントスプリング バネレート 9.3k 自由長 140mm「60-21㍉ヘルパ付き」
リヤスプリング   バネレート 3.1k 自由長 155mm


フロントは現在、目一杯プリロードを掛けて50mmダウンの車高を、プリロード無しで20mmダウンよりプラスになる様、ロッドを伸ばす事と自由長の長いスプリングへ変更。バネレートはストリート重視に見合うモノを見繕ってもらう。

リヤも現在スプリング調整を目一杯下げて50mmダウンの車高を一番上で20nnダウンよりプラスになる様にロッドを伸ばす事。

そしてリヤのスプリングは、試しに36ワークスの2.5kが流用出来ないか聞いてみると、何と車高調用の直巻きスプリングを使用している事が発覚⁉

つまり下側はフラットになる様なアタッチメントを製作し、内径が65mmの直巻きスプリングを使用しているとのコト!
なるほどー作ってしまえばいいのかー

更に有益な情報もGET!
前後ともケースに比べてロッドが短いので、カットしてある可能性が高い。
上手くいけば大幅な変更もなくストロークが確保出来るかも!
とりあえず作業を進める事で同意し電話を切りました。


 レース屋ではないので、何ともアバウトな要望しか出来ない私の話でしたが、ワークスプロの助言によって、何とか担当さんにも伝わったみたいです。

果たしてどの位、見積金額が跳ね上がるのが恐ろしさは感じますが、あの時のオフロードバイクの様な滑らかな足回りに近いモノが出来るなら、最悪な乗り心地から解放され、走るのがもっと楽しくなる。

そしてもっとワークスが好きになってくれれば嬉しいですね!
もう少し時間は掛かりそうですが楽しみが増えました。

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