施工事例

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2024.09.26

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4-7 インジェクター交換他

エンジン始動前のオン状態で数秒間作動するフューエルポンプによって生み出される燃圧が停止する前に僅かに下がるという、燃圧の変動もアイドル不調に関わっている可能性が高いため、洗浄し素性が明らかとなったインジェクターと交換していきます。

同時にISCが作動していた元のスロットルボデーへの変更も実施。






当初はほとんど出てこなかったエアバルブ用のクーラントも無事に目視出来る位出て来ました。

550㏄はカプラのロックをプラスチックのツメではなく、鉄製の枠をハメるコトでロックさせています。今思えば劣化して割れてしまう事もあるプラツメよりも寿命が長いかも知れません。

















インジェクターとデリバリパイプが外れました。
初めてF5Bのデリバリパイプを見た時は驚きました。
見慣れた660とは明らかに異質の物体。
噴射時の圧力変動を吸引し燃圧を一定に保つ役割のパルセーションダンパが別体になっているだけでなく、デリバリパイプそのものがアルミ製⁉
更に端部に脱着可能なボルトまで装備。
本当に見事なデリバリパイプです。















純正部品には存在しないインジェクター用のフィルターも交換してくれるのが有難い洗浄サービスですが、私が一番重宝しているのは噴射量が判明する事!
F6A用と比べてどうなのか?単純な疑問にも一発で応えてくれるデータシートは一番最後に公開します。


さすがに古いのでほとんどの部品が販売終了していたデリバリパイプ。
ダンパ付近の汚れがどうにも気になったので同時進行していたF5Bから拝借。
唯一販売していたボルト側のガスケットを購入出来たので、筒内を確認しながら交換。






















どう見ても怪しいですが、ガソリン臭はありませんでした。












これで燃圧変動は収まるかと思いきや、僅かですがポンプがOFFになる直前に下がる現象が・・・

https://youtu.be/rVakmMZjIi8


一度レギュレターを新品に交換してみて変化が無い様ならポンプも交換です。



そしてスロットルポジションセンサーハーネスの断線を確認するため、メインハーネスから分岐している部分を見て行きます。




見事に断線していました。
ISC用のオレンジも怪しい感じがします。
ここはもっとめくって出ている線全てを新調した方が無難です。





















今一度、スロポジを調整し組み付け。


燃圧が僅かに下がる現象は残るも、明らかに極低速のレスポンスが穏やかになったワークス。
写真には残されていませんが排気ガスの数値も、車検不適合ですがだいぶ下がった事からも、あともう一息というところまで来ていますが、まだ根本的に何かがおかしい事に代わりはありません。


一番怪しいECUを簡単に交換出来ないトコロが手詰まり感を覚えますが、もう少しだけやれる事をやっておきます。


9/27

先ずはプレッシャセンサ。




F6A用に変更するも症状変わらず。


続いてECU。
接触不良を起こしていそうな端子の汚れを除去。








それでも症状変わらず。


最後にセンサー類の変更。


吸気温と水温センサーを交換するも症状変わらず。

残念ながら、今の仕様では完調へと駒を進める事が出来ませんでした。
懸念材料であるECUを作動確認の取れているECUへ変更する事を前提に、インマニを含めた制御系の変更。それに見合うカプラ形状への変更と、ハーネスの変更と修正。

先ずは配線図と現物合わせでカプラ&ハーネスを作っていきます。

続く。



では、インジェクターのデータシートです。


F5B用のインジェクター。

そしてもう一枚。

青色のインジェクターはF6A用です。

ほぼ同じ噴射量ですが、絶好調を比較するとF5B用の方が噴射しています。
F5Bが楽しいエンジンである事を証明している様な数値です。
そして逆を考えると、自主規制を遥かに凌ぐパワーが出てしまうため、タービンやインジェクターを据え置きされたのがF6Aとも言えるかも知れません。

どちらにしても本当にスズキは楽しめるエンジンとクルマを作ってくれました!

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