施工事例
2012.08.01
一生に一度のアルトワークス
バラバラになっていった部品を見ながら
2024年8月に当時を思い出しながら書いています。
12年も前の写真ですが、ホームページに残していきます。
残されている当時の一口メモと今思うコトを書き留めれればと思っています。
ダートラに参戦した事で下回りの保護が優先事項と捉え、アルミ板とボデー間にガラスシートを貼り付ければ、隙間に浸入した塩カルによる腐食を防止出来るはず。
とにかく鉄板を露出させない様に工夫出来れば、もっとセルボを、ダートラを楽しめるはず、元々のコンセプトはそんな感じでした。
PTA活動が始まればダートラは一時休戦する予定だったので、その時にダートラ号のセルボモードSR-FOURで試してみようと思っていた矢先、腐食したボデーを直したいお客さまが出現。
今まで実施していた鉄板による溶接では無く、実験的に樹脂と編み込まれたガラスシートによる腐食修理を快く承諾いただき、作業がスタートしました。
先ずは点検しながら部品を外していきます。
2024/09/16
表紙の写真はイグニッションコイルとイグナイター。
F5Bにもイグナイターっぽい部品がコイル近くにあった様な記憶がありますが、F6Aは見た事が・・・
インタークーラー回り。
K6Aはエアバイパスバルブ用の配管がインタークーラステーと合体。
そのためターボが壊れオイルが吸気側より吸われる状態になると、写真の様にオイルまみれとなります。
インストゥルメントパネル「インパネ」
直訳するとスピードメーター等の計器用の枠。
保存してあった写真には、例えばグローブBOXには閉まらない時がある。
空気清浄機用のスイッチには配線カットO.K等、その当時依頼された事柄等が一口メモ的に残されていました。
アクセサリーソケット配線ナビ。
ステアリングシャフト社外品ハーネスの状態。
ステレオアース
ウォッシャタンク。
モーターとリンケージ。
共にラパン用に交換。リンケージは長さが違うので合わせてカットし溶接。
その内に写真が発掘されると思います。
エアクリーナBOX。
裏キタナイ!と残されている様にブローバイガスに相当量のオイルが混じっていたと想像出来ます。
エアコン用コンデンサとファンモーター。
コンデンサはリビルト品。ファンモーターはユニットでASSY交換しました。
コンデンサ下パイプ間腐食。
このパイプのナット部も修理しました。
コンプレッサ-コンデンサ間パイプ外し。
このゴムの部分もラジエータ屋さんで新調してもらった様な記憶が・・・
リキッドタンクとパイプとステー。
フロンガスの回収機。
回収中のワークス。
交換予定。
間違いなくリビルト品に交換しました。
アクセルワイヤー新品。
かなりの部品が新品に交換された状態で腐食修理依頼を受け入庫しています。
お客さまの話ではパーツリストを用意し、これとこれと・・・
インマニ裏。
例えばインマニを止めるナットは全て新品でお願いします。
と、腐食修理以外の部品交換に携わった修理屋さんへ依頼していたみたいです。
パーツリストを一緒に見ながら・・・
エンジン降ろし。
エンジン裏、オルタネータ&セルモータ共にリビルト。
セルモータ、位置決めのカラー欠品のまま装着。
エンジンハーネス用クランプ欠品。
インマニを固定するナットも新品と使用品が混在。
ベルトは交換予定。
間違いなく新品に交換しました。
エンジンマウントステー、ミッション側ボルト長さ違う。
エンジン&ミッション合体ボルト緩んでいた。
エンジンメンバーボルトサビ。
100歩譲って、新品に交換依頼を受けていなかったとしても、これだけサビてネジ山が潰れている様なボルトを再使用したのは、時間に追われていたからでしょう。
ネジの長さが違う。
バッテリーアースボデー側ボルト、ネジ山潰れ。
スズキでは整備士のいる部署はサービス課と呼ばれていました。
私の個人的なイメージは職人気質で仕事「作業」だけ出来ればイイ。
でしたので少し以外でしたが、お客さまの要望の大半は愛車に対する愛情。
その愛情を作業と言う形で実践出来る仕事が整備士。
お金では買えない気持ちや想いが存在しているからサービス課なのかなぁ・・・
まっ確実に言えるのはお客さまの満足度が対価を超えた時!
超えた分は間違いなくサービスです。
そうやって喜ばれる仕事がしたいですね!
アポリー塗布しまくり大失敗。
アポリーとはサビ転換剤の事。転換剤と樹脂との相性が最悪な事が発覚した時の絶望感、今でも覚えています(笑)
エンジンルーム、Pバルブ回り。
アルミ色した部品がP「プロポーショニング」バルブ。
リヤブレーキへの圧力を減圧させロック等による車体が不安定になる事を防止。
C系の頃はリヤブレーキ近くにあったのですが、H系はココです。
エンジン裏ハーネス、ノックセンサーカプラ周辺。
C系には無かったノックセンサー。
異常燃焼を振動で察知し点火時期を遅らせる。
一言で言うならそんな感じなので、エンジン保護の役割が強い様に感じますが、
高出力化を求めるほどノッキングが発生しやすいとも言われているため、
無いクルマよりも高出力化が期待出来るとも言えます。
クラッチワイヤーダブルナット、シフトワイヤーワッシャサビ。
クラッチワイヤー&シフトワイヤー共に新品。
クランプ。
よく見ると僅かにヒビが入っているので、要交換と言う意味かも知れませんが、多分ここは交換していないかなぁー
「ごめんなさい」
ドンガラ。
写真が前後していますが、全ての部品が外された状態です。
メインハーネス。
この当時ですでに販売終了していました。
オートグリムの保護剤を塗布しながら何週間も漬け込んだ結果、とてもキレイで柔軟性のあるハーネスに生まれ変わった記憶しかありません。
そのまま再使用出来ないくらい、ボデーがキレイに仕上がった事を思い出します。
先ほどのドンガラといつか比べてみたいです(笑)
メインハーネス室内外口破れ。
何かを通すために作られた穴。多分何らかの方法で埋めてあるはずですが・・・
リレーステー他。
左からキャニスターの配管、リレー&ブラケット、キャニスターブラケット。
キャニスターの配管は新品だったので再使用。
リレーブラケットは塗装した記憶があります。
部品残り僅かのエンジンルーム。
クォータパネル右裏サビ。
クォータパネル左裏、線キズと錆び。
下サビ。
境目サビ。
クラッチベアリングガタあり。
アイドリング時、異音が出ていたのでクラッチベアリングが原因だと判断していたのですが、トランスファのベベルギヤと言ったかトルク管理が必要なナットが結構な力で締め付けられていた事も手伝ってミッションをフルO/H。
お陰で異音の無いミッションが完成しました。
クラッチは新品でしたが、3点全て新品に交換しました。
クラッチワイヤーも新品でした。
サイドシル右前方サビ。
サイドシル左中央腐食。
サビと言う文字から腐食と言う言葉に変わりました。
確かに炭化物にしか見えません。
奥のフロントパイプがとてもキレイに見えます。
サイドブレーキ。
ワイヤーは新品。ハンドルは塗装して再使用しました。
サイドブレーキワイヤー右真ん中ボルト。
あらためて見ると、ワイヤーのクランプだけがキレイなので新品のネジに交換しなくても良いと思ったのかも知れません。
私の時はネジ以外の全てがピカピカだったので・・・
ベルト。
運転席シートベルト解れ。
新品が購入出来て本当に良かったです。
シフト部品。
リンケージはブッシュの様な部品が出たのでOH、塗装して再使用しました。
スタビブッシュとワッシャ。
ブッシュは新品でしたがワッシャは・・・
スタビライザー右痩せ。
新品が販売終了していたので中古品を購入。
塩カル地域でなかったのが救いでした。
アンテナ。
確かアンテナも新品だった記憶が・・・
タービンオイルパイプ上
タービン吸気側
タービン全体、オイルパイプ。
タービン排気側
ターボオイルパイプブロック側。
ターボアウトレットパイプボルトサビ。
ここは耐熱鋼ボルトが使用されているのですが、1本だけ通常の4Tボルトでした。
ボルト。
ボルト/ガスケット/ユニオンボルト。
タービンもリビルト品に交換してもらったらしいのですが、ベアリングが焼き付いてインテーク側からオイルが吸われていた状況を見るとターボ供給用のパイプやユニオンボルトを再使用した可能性が高いです。
「私も経験があります」
ディマースイッチ。
ライトスイッチ。
右側裏焼けあり。
中央。
今はどちらも販売終了していますが、私が発注を再開した当時、間欠ワイパー無しなら新品で購入出来たので、新品に間欠ワイパー付スイッチを移植して使用しています。
室内灯用ドアスイッチ左ネジ外れ。
ドライブシャフト左右OUT側。
通常よりも小さな形状のブーツが好印象でしたが、どちらかに穴が・・・
パワステ外し。
ユニバーサル部下滲み。
ユニバーサル部滲み。
ハンドル。
ホーンボタンを欠損させたのか、していたのか記憶が遠いですが、新品を取り寄せて準備万端も、結局違うハンドルに変更した事を思い出します。
ビスカスオイルシール漏れ、タンクに掛かる。
ビスカスケースオイルシール漏れ。
右側から。
上から。
ビスカスカップリングを強化してくれるお店を発見したので最弱で依頼。
それでも引きずる様な現象が僅かに起きていました。
フェンダ右下サビ。
サイドシルと同じ写真ですが・・・(笑)
フューエルライン新品外し。
燃料タンクキレイ。
ポンプ等も新品でしたが十年近く保管していた事でポンプが不良に・・・
納車直前の試乗で症状が露わとなり、とりあえず新規格タンクから拝借。
後日、あらためて新品に交換させてもらったという、大変ご迷惑をお掛けした思い出しかありません。
ブレーキライン新品外し2。
ブレーキライン新品外し。
ブレーキローターとキャリパ1台分。
ローターはスリッド入り、キャリパはO/Hして装着しました。
マスターシリンダーとマスターバック。
新品でも滲んでいた事にビックリ。
こちらもO/Hしてから装着しました。
フロアカーペット右中央汚れ。
アイリスオーヤマのクリーナを購入し作業した思い出が残っています。
プロペラシャフトサビ。
フロントバンパ右前レンズ2個。
左側レンズ。
左割れ。
レンズは全て新品に交換しました。
フロントメンバ。
上部裏サビ。
フロント右ナックルと穴を塞いだドライブシャフトブーツ。
先ほど話したドライブシャフトブーツの穴の写真がありました。
こういう凡ミスを繰り返しながら成長するモノなのです。
フロント右ハブ、ローターカバーサビ。
塗装してキレイに仕上げました。
ロアアーム、スタビライザー右。
ナックルハブ左サビ。
ペダルセット新品。
試乗のためゴムを外す。
土足厳禁だったので外した記憶がありますが若い頃なら平気で土足だったはず。
灰皿がキレイなお客さまのクルマでも平気でタバコ吸ってましたもん(笑)
本来なら叱るはずの先輩も吸ってたし(笑)
だから叱ってくれる店長や事務のおばちゃんは、親の様な存在でしたよ!
会社と言う組織の中であれだけ自由に働かせてもらっただけでなく、2級整備士まで取らせてもらって、今のモトアワークスがあるのは、あの頃のお陰です。
だから新車の話が来た時は迷うことなくスズキを進めています(笑)
ペダル新品。
ホーン。
ボンネットロック外し。
販売終了。
交換した方が良い部品の見定めもしていたみたいです。
確かにワイヤー類は新品に越したことはありません。
5速ギヤ。
薄く広がったスリーブ形状は最終型のみ。
俗に言う後期型のミッションも最終型のワークスR用が初だったので、肉抜きされた形状を見た時にワークスR専用だと興奮した記憶が残ります。
カウンタシャフトベアリングレース摩耗。
シフトドラム。
ただのシャフトになるまで分解しO/Hしました。
シフトワイヤーブラケット。
シフトワイヤー外し。
よく登場します(笑)
ディファレンシャルギヤ。
バックギヤ。
ミッションケース上汚れ。
ミッションケース分解。
ミッションマウント。
ミッションマウントブラケットサビ。
ミッション上部。
ミッション側フランジナットカシメ位置ズレ、渋くて回らない。
オイルシールが駄目になって交換した可能性が高いですが、ここが特殊な締め方であると知るのは、こうやって回らなくなった時がチャンスなのですが・・・
うーん、勿体ない作業が多いです。
メーター。
ハンドルと同じ写真の様な・・・(笑)
販売終了。
ラテラルロッドサビ。
固着。
結局、壊さないと外れなかったので社外品に変更しました。
スイッチスレ。
電球をLED化してあります。
リヤガラス外し。
リヤゲート。
腐食がヤバかったですが修理して再使用しています。
リヤゲートダンパー。
リヤワイパモーター。
リヤデフキャリアサビ。
リヤパネル右腐食。
リヤパネル左腐食大。
C系よりもH系の方がここの腐食が多く見受けられます。
2024/09/17
引き続き残された写真を見て行きます。
「まだまだあります(笑)」
先ずはリヤホーシング。
固着して抜けないラテラルも一緒です(笑)
サビ多い
ブリーダサビ。
初めて交換しましたが、何かしらの理由で内圧が高まると内臓のスプリングに打ち勝って弁が解放される仕組み。普段はゴムの弁「蓋」がスプリングの反力で押さえつけられています。
仕組みを理解すると、もし固着によって開放が困難な場合、内圧は開放を求めてオイルシールの様な弱い部分から逃げて行きます。
そう考えるとオイル漏れを起こしている時はブリーダの交換も視野に入れた方が無難な感じがします。
外し。
汚れ、錆び。
溶接部サビ。
新品のトレーリングアームも塗装した位なので当然ホーシングも塗装して仕上げました。
続いてリヤボードです。
補強ステー。
C系のスピーカボードは、フレーム側が弱すぎるので、この様な対策ではダメです。
続いてリヤの右回りです。
トレーリングアームサビ。
サイドメンバーサビ。
一番最後の腐食修理となった部分ですが、今思えば室内側の方が切断作業が多かったので、先にやった方がスムーズだったかも知れません。
やってみて分かる事もあります。
アクスルシャフト、ローターカバーサビ。
部品の中ではローターカバーが一番腐食が激しかった様な気がします。
実験的にアルミ色のさび止め剤を塗布したので今後の経過が楽しみな部品の1つです。
続いてリヤの左回り。
トレーリングアーム外し。
サイドメンバーサビ。
ボデー完成後、初取り付け部品はバンプラバーでした。
アクスルシャフト、ローターカバーサビ大。
続いて右のドアです。
ドアハンドル。
ドアロック。
レギュレータ。
続いて下回り。
フロア左後ろ中央腐食。
リヤ。
フューエルタンク、マフラー等外し。
前方から。
エンジン。
フロア。
ここでもサビ転換剤・・・泣
ドアモール外し。
フューエルリッド。
ルーフモール外し。
ルーフモール前後外し。
最終的に新品交換したので、どこかにあるはずなのですが・・・
2022/10/17
ビフォーアフター記念すべき1枚目・・・(泣)
2024/09/18に写真を発見し結合に成功(笑)
これが本当の丸洗い(笑)
2014年3月、ひっくり返してスタート。
ちょうど10年前なのですねー
エアミクスチャ汚れ
部品が出たのでフタは交換しました。
ユニット。
ここのフタも全て交換しました。
ECUカプラ。
アルトは何かしら取られていますね(笑)
コントローラ。
C系に比べ格段に進化したパワステはコンピュータのお陰でしょうか!
フロア左前。
この頃は私専用イスもキレイな状態です(笑)
レカロ等色々選べる環境で最終的にこれになったのですが、今でも調子よく乗れています!
写真が前後してすいません。
この補強バーも真っ赤に塗装して組み付けてあります。
続いて室内部品。
キーレス受信機。
付いているだけでも十分凄い事です。
サンバイザー左右。
トリム。
鉄板剥き出しのC系とは違います(笑)
ルームミラー。
レバー。
残照灯付きルームランプ。
残照灯無しのルームランプを新品でGETし残照灯ユニットを移植しました。
室内部品保管1。
お客さまのキレイなCBが写っていました。
当然、今でも乗られています。
遮音材。
助手席取っ手。
空気清浄機用のハーネス。
天井トリム。
これもアイリスオーヤマで洗浄しました。
フロアハーネス。
メインハーネス。
続いて水回り。
インマニ裏ウォータパイプサビ。
オイルクーラホース。
リザーブタンクヘドロ。
サーモケースIN側サビ。
サーモケース裏から。
エンジンはリビルト品に交換してありますが、インマニやサーモケースは再使用みたいなので各パイプにサビが発生していました。
足回り。
この当時からお客さまがエナペタルの話をしていましたが、何となくイマイチだったと話を聞いた記憶しかありません(笑)
今回、明確な目的で作られたダートラショックを一般道でも快適に乗れる様、ローダウン仕様にしたワークスを乗った時に確信した事があります。
ロード用に作られたショックよりも一般道に向いていると!
どこかのタイミングで、このワークスにも装着してあげたいと考えていますが、それにはリヤスプリングを・・・(笑)
もはや必要に迫られている感じですね。
ヘッドランプユニット。
左側が新しかったのですね!
最終的にC系の新品を購入しました、
テールユニット。
も新品を購入しました。
ブラケット。
は塗装して再使用です。
最後は発煙筒。
2015年3月まで。
もちろん新品に交換しました。
どういう順番でパソコンに残されていたのか、思いっきり前後していましたが、長年の夢だった、このワークスの写真をホームページに公開する事が出来ました。
ビフォーアフターの様になれば面白いと思うので、順番が来たらここに追加して行くつもりです。
まだまだお披露目されていない写真がタップリあるので、一生に一度のワークス、たまにチェックの方よろしくお願いします。
最後までありがとうございました。
続く
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